木でつくる家 House made of wood
日本の木を使った、
強くて美しい家。
木は家に姿を変えた後も呼吸し、住む人と共に生き続けています。
それは遥か昔から、人間の最も身近にある自然素材といえるでしょう。
その特性を充分に活かすのは、育った森の環境に近い場所とされています。
十木舎が主に使用するのは、紀州産の桧や杉。
構造や内装、建具などの細かい部分に至るまで、
すべて日本産の無垢材で仕上げます。
おもに使用する木材Wood used primarily
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桧
ひのき
耐久性と強度が高く、狂いも少ないため、柱などの構造材に適しています。また木目がやさしく、リラックス効果のある香りも特徴です。耐水性や防虫効果もあることから、十木舎では主に柱や土台、床材等に用いています。
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杉
すぎ
日本の代表的な木材で、体積の75%が空気のため、熱を伝えにくく、冷たくない穏やかな肌ざわりが特徴です。建築材料として幅広く使用され、十木舎では化粧梁や天井板、室内の木製建具や床材等に用いています。
木の特性Properties of wood
なぜ私たちが木の家にこだわるのか・・・
それは木の持つ優れた特性が日本の住まいにはとても適していると考えるからです。
これらは言葉で表現するよりも、実際に十木舎の家を体感していただくことでご納得いただけることでしょう。
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調湿
木は呼吸すると言われますが、それは製材され家の一部になっても変わりません。周りの湿度が高い時は空気中から水分を吸い込み、乾燥している時は、放出する。木材をたくさん使うことで家の中の湿度の変動を小さくすることができます。高温多湿な日本では、木材は非常に適した素材と言えます。
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強度
実は木はかなり強く、重さ当たりの強度を比較すると、引っぱる強さは鉄の約4倍で圧縮強度もコンクリートの約6倍。しかも軽くしなやかで曲げ強度も高く、住宅の構造材料に非常に適しています。
桧はその中でも特に優れており、粘りもあることから地震でのあらゆる方向からの力にも強いといわれています。 -
香り・肌ざわり
木の香りはストレスを解消し、心身をリラックスさせてくれるだけでなく、ダニや害虫を寄せつけない効果やカビを抑える効果も発揮します。特に杉と桧に代表される針葉樹はその効果の高さが認められています。
また、肌ざわりが良いのも特徴で、特に床に使うことで足に受ける感触が良く、歩き心地が快適で衝撃を和らげてくれます。
木材ができるまでHow wood is produced
先人の技術と長年の丹精な仕事によって高品質な材木が育まれます。
森は木の成長に合わせて間引きが必要です。山の環境を守り、良質な材をつくるための大切な作業です。
樹齢60年~70年の伐採時期を迎えた原木を、根元から伐り倒します。
状態の確認や、各種用途に選別されて、丸太から皮が剥かれます。
皮が剥がれた丸太を、職人が1本1本「癖」を見極め、四角く加工して、乾燥機に入れます。
適切な温度で乾燥された木材は、材の劣化や内部割れを抑えて強度を保ちます。乾燥を終えた材は検品チェックされ、出番を待ちます。
工場化が進んでも、建物のどの部分に使用するのが有効なのか、熟練の職人が見極め、さらに選別します。
選別された木材を、建物の図面に合わせて加工します。ここでも、無垢材の性質を見て、最適な部材を選定します。
機械ではできない複雑な加工は、職人の手仕事によって丁寧に仕上げられます。