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常盤の家

朝晩が寒くなってきましたね。もう冬がそこまで来ています。
現場監督の田村です。今日は、「常盤の家」から現場日記を書きます。

常盤の家は2階をリビングダイニングとした計画で、家の中心に6寸の磨き丸太が1階から2階の天井まで通っています。

2階の天井は、スギ板張りです。珪藻土仕上げとは違う、木の温かみを感じます。

2階には、木製のサッシがコーナーに取り付けていて引き分けることができて開放感があります。
外部には植栽が入り、緑が綺麗に見える予定です。

この壁の上部には目隠しの横格子が出来て、その中にはエアコンが取り付く予定です。仕上がりが楽しみです。

現在、大工工事がラストスパート。建物の完成は12月の予定です。
また報告できればと思います。お楽しみに!

田村

「下鴨疎水の家」上棟しました。 

澄んだ青い空、白い雲。

絶好の好天に恵まれて、めでたく上棟を迎えられました「下鴨疎水の家」

閑静な住宅街にみるみる組みあがっていきます。

何度経験を重ねても、上棟の作業には特別の緊張感と胸の高鳴りを感じます。

幾度となくお施主様と弊社設計とで打ち合わせを重ねられ、
思いの詰まった「家」

今ここにその図面の建物が形となっていく様は、我々造り手側の者にとっても、熱く込みあがってくるものがあります。

高所でも大工さんの慣れた手つきと機敏な動きによって、棟まで組みあがりました。

「下鴨疎水の家」無事屋根までかけ終え、ここから本格的に造作工事に入っていきます。

森谷

大工さんの手仕事「篠町の家」

今回の現場日記は「篠町の家」からのお届けです!

建築中でも大工さんの手仕事をタイミングよく間近にみられることはなかなか難しいですよね。

出来上がりを見ると綺麗で素晴らしい大工さんの手仕事。
その経過がわかると、感心したり、驚きがあったりとまた格別な思い入れが湧いてきますね。


<階段の手加工中>
最近の住宅では階段も工業製品化が進み、大工さんが一から手加工することも少なくなってきました。
何気にやっているようで、この階段の手刻みが中々難しいのですよ。

注文建築ではプランによって階段のかけ方や配置、段数や幅に至るまで様々です。廻り階段や踊り場など、その都度変わる形状にも大工さんが
緻密な計算と技術で対応してくれます。

無垢の総ヒノキ造りであつらえた階段板は一枚一枚丁寧にカンナで仕上げられ、足ざわりも格別です。

続いての写真はこちら

なんだと思われるかもしれませんが・・・
こちらは蟻桟(ありざん)といわれる大工の技術です。
無垢の板は反りやねじれなどが起きると聞きますよね?
あらかじめ板の底にこの蟻桟をしこむことによって、反りを軽減できるのです。

和室の床の間の板などに使われる伝統的な技法です。
出来上がれば見えなくなってしまいますが、このひと手間をかけること・・・先人たちの知恵と工夫を継承していくのも大切なことだと思います。

等間隔で仕込まれる蟻桟。釘も使わずに納める技法は大工さんの心意気が詰まっていますね。


表はこんな感じです。裏にこのような仕事が施されていようとは
わからないですよね~
こちらは「栗(くり)」の一枚板、木目がとてもキレイです。


続いてはこちら

京都の北山杉は有名ですが、その北山杉の磨き丸太を大工さん自ら手を加え「面皮(めんかわ)柱」を造ります。
面皮柱は数寄屋(すきや)造りの建物に使わていたりしますよね。
杉の木目と皮のツルっとした感じがとても良い表情をかもし出します。

少しずつ削っていきます。
皮の部分をどれだけ残すのか・・・平坦な部分とのバランスが大事。
感覚がものを言います。

大工棟梁の小田さんが削るのを止めました。
「これでいこう!」私とも意見が一致。

この面皮柱が現場でどのように納まるのかとても楽しみです!

十木舎の現場日記、今回は大工さんの手仕事でした。


森谷






「篠町の家」上棟しました 

いよいよ今年も年末に近づき、寒い日が多くなってまいりました。

今回の現場日記は亀岡市は篠町にて、無事上棟の作業を終えました
「篠町の家」の上棟作業のご紹介です。

亀岡は霧の多いところで知られていますが、この日も朝から霧が立ち込め
ようやく青空がのぞいたのは、作業も進み大工さんが二階の床組を始めたころ。

作業も順調に進み、床の梁がみるみる組まれていきます。


柱は全て国産の桧4寸角です。梁は同じく国産の杉
910ピッチ角に細かく梁組していきます。


床梁が組まれると続いては2階の屋根、小屋梁を組んでいきます。
2階の小屋梁となると高くなり、ここからは大工さんも慎重に。
でもそこは慣れている大工さん。どんどん進めていきます。

屋根の中心に入る棟木(むなぎ)を組みます。屋根を支える大事な部材です。
完成した後は天井に化粧で現し(あらわし)になります。
大工さんも特に慎重になります。

棟木をつないでいきます。

無事、棟木が納まりました。
棟木に登り梁をかけていきます。

ここまでくると屋根の形が見えてきます。

十木舎では屋根の野地板に至るまで、全て国産の無垢の木材にこだわって
います。

杉の野地板を張っていきます。


野地板の上には屋根材の消音・断熱効果のため、
「フォレストボード」を敷いていきます。

これも杉皮を固めた自然素材。透湿効果に優れ屋根裏に湿気が籠るのを
防止します。


フォレストボードの上には屋根の下葺き材(ルーフラミテクト)を敷いて
屋根じまいの完了。これで雨が降ってもひとまず安心です。

このルーフラミテクトも遮熱性、透湿性に優れ、屋根裏の結露を
防止します。切れ端などのを残材として焼却処分したとしても
有毒ガスを発生しないなど、環境にも配慮された建材です。

このように十木舎では木材・建材に至るまで厳選した素材を使うことで
お施主様はもちろんのこと、社会に役立つ住環境を作り続けていきます。

と屋根の上に立ち、亀岡の山並みを眺めながら誓った上棟作業になりました。

森谷

現場日記 有栖川の家

秋も深まり、現場への移動中に車窓からは綺麗な紅葉が目に留まります。

今年の秋は度重なる台風の影響で、建築現場も少なからず影響を受け、
台風被害の復旧作業と資材不足が重なり、各業者・職人さんもフル回転の日々を過ごしております。

今回の現場日記は先月の台風25号の接近で、見学会が中止となりました
「有栖川の家」。実例紹介に先立って、その一部を現場からお届けします。

まずは十木舎がこだわる階段の造作から。
十木舎の階段は「総ヒノキ造り」が特徴です。

大工さんが一枚一枚丁寧に手加工を施し、施工されていきます。

階段の施工は大工仕事の中でも、特に技術の必要な個所の一つで、
プランにしたがって正確に造っていく技には、毎回感激します。


まさに吟味された材料と大工さんの技術との融合です。





だんだんと出来上がっていく様は中々みられませんので、今回ご紹介いたします。


総ヒノキ造りのひな壇階段の完成です!

合わせて2F階段の手すりも無垢材で造作。

杉の赤柾板を使い端正で落ち着いた雰囲気。
手触りも杉特有の柔らかみがあります。

続いてはダイニングテーブルのセットです。
栗のフローリングには風合いが似たタモが良く合うと、
お施主様自ら弊社の一枚板の倉庫へお越しいただき、タモの一枚板を吟味されました。

ダイニングテーブル用のタモの一枚板加工中。

合わせてベンチには木目が美しいタモの良材。

背もたれ用のタモ材は木目の良いところを見極めます!

ベンチと程よい角度をつけた背もたれの造作



作りつけのダイニングテーブルとベンチはお施主様のご要望に合わせてあつらえたオリジナル。

すべてタモで仕上げました。

このほかにも障子を随所に採用され、落ち着いた雰囲気のお宅が完成しました。
(ダイニングの月見障子)

「有栖川の家」この続きはまた実例紹介をお楽しみに!

いよいよ今年も師走の声が聞こえてまいりました。
何かと気ぜわしくなりますが、皆様もお体には十分お気をつけください。

森谷