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岩倉の家 仕上げ工事

岩倉の家 完成まぢか!

いよいよ完成を間近に控え、現場では各職人さんも
最終の仕上げ工事に余念がありません。

この完成までの数週間は現場を納める監督としても、一番気を遣う
時期でもあります。

しかし、日々完成に近づく姿に、
これまでのお施主様との打合せ、設計、職人さんの仕事・・・
それぞれの情熱と努力によって過ごしたここ数ヶ月間の日々が
この瞬間の為にあったのだと思うと格別な気持ちがこみあげてきます。

庭では大工さんがウッドデッキと板塀を作る作業中。

こちらの現場を担当してくれた西川棟梁。
最後まで丁寧な仕事ぶりです。


板塀は最後の仕上げ塗装中。




内部では床の養生も外されて、綺麗な階段もあらわになりました。

総桧造りの階段。すべて無垢の桧の板で見事な光沢を放っています。

まわりは一面ヒノキの香りが漂います。



段板も大工さんが一枚一枚手加工で仕上げたので、肌触りも抜群です。



吹き抜けのダイナミックな梁組と階段




玄関の手摺とベンチ
ここにも大工さんのきめ細やかな手仕事が光ります。



こちらのお宅ではお施主様のご好意により、
完成見学会をさせていただくことになりましたので、
是非、一度無垢材と自然素材の心地よさを体感してみてくださいね。

森谷

町家の左官工事

町家改修<左官>

2月も半ばを過ぎまだまだ寒い日が続いております。
暖かくなるのが待ち遠しいですね。

町家の改修現場の職人さんも日々頑張ってくれています。

そんな現場から今回は左官屋さんの仕事に注目です!

築90年の町家。土台や柱などで傷みがあったところは、新しく入れ替えたり
補強するなど手を加え、同時に壁土がはがれてしまっていたところなどは
再度、竹の下地(竹小舞といいます)を縄で編み込みます。

竹小舞を編んでくれているのは女性の左官職人さん。
仕事楽しいですか?と聞いてみると…「はい!」と迷いのない言葉。

左官職人になりたい人も希少なこの時代に、何とも力強いお言葉をいただきました。

壁土はこんな感じ。




この壁土を竹を編んだ所へ塗りこんでいきます。

一度荒く塗り込み、乾いてから数度塗り重ねて仕上げていきます。


左官職人さんをはじめ、伝統的な職人技を継承していくのも、
とても大切なことと改めて感じる日となりました。

木と土と紙で建てられた建築。現代の職人さんによって手を加えられ

現代の町家としてよみがえる姿が楽しみで仕方ありません。

それではこの続きもお楽しみに。


森谷




岩倉の家タイル貼り

岩倉の家。タイル貼り中!

今年も早二月に入りまして寒暖の差が激しいので体調の管理も
とても難しいですよね。皆さまは大丈夫ですか?

今日は岩倉の家からタイル貼りの様子を少しだけですが。

トイレの腰壁のタイルです。2cmx9.5cmのボーダータイル。

現場に搬入されてきたときは、このような30㎝角の紙貼りのシート状です。
目地の太さもキッチリ5mm。


このシートを職人さんが壁に貼っていきます。

カウンター等の形状に合わせてタイルをカットして貼り付けますが、
あまり小さくカットしたり、中途半端な寸法のタイルが入らない方が綺麗なので、
あらかじめタイルの種類と寸法を決めておき、それに合わせてカウンターの
高さや幅などを調整するなど(タイル割と言います。)が綺麗にタイルを貼る秘訣です。



このシートを一面貼り付け、目地の幅もキッチリそろえてから表面の紙を
はがします。
最後に目地材を詰めます。


良い感じに仕上がりました!


「タイルをご検討なさる時のご参考になれば幸いです。」

森谷







京町家リノベーション

築90年! 京町家リノベーションの現場から

今回の現場日記は現在工事中の京町家改修現場から
お伝えします。

京都ならではの狭い路地の中にその現場はあります。
築90年を経過した京町家の改修工事。
工事の方針、進め方、素材や工法など改修工事には多種多様な
要素があります。

今回の改修工事のお施主様は、ただ単にキレイにすることだけではなく、
なるべく京町家の風情をそのままにして、建てられた当時の趣のある町家へ
生き返らせてほしいとのご希望がありました。

プラス浴室やトイレ等の水回りは使いやすく最新なものに入れ替え、
断熱材などの住環境なども改善する、いわゆる京町家のリノベーションでしょうか。


解体工事の様子です。

柱や梁、土壁を残して天井や床などはほとんど撤去します。

徐々に築90年の歳月を経過した建物の構造があらわになってきました。



黒光りした梁なども幾度か行われた改修工事によって隠されてしまっていた
構造材もありました。
今回の改修工事では、構造材の傷んだところは補修するなど、できるだけ当時のまま
見せることにします。




解体前は天井によってふさがれていた、京町家特有の土間の吹き抜け(火袋)
天井を撤去したことによって、その姿が再び現れました。

新築当時からのものと思われる箱階段

傷みが激しいところを直してやれば、まだまだ使えそうですね!
今となってはとても貴重なものです。

内部の建具とかもあえて古建具を使うなど、
お施主様のご要望をお聞きしたり、十木舎からもいろいろ提案するなど、
どんな風に町家が復活していくのか、完成がとても楽しみな工事となりました。



今後も引き続き工事の様子などご紹介していきますので、
良ければまたチェックしてみてくださいね。


森谷

十木舎の現場日記

2017年酉年最初の現場日記!

新春を迎えてから、早20日を過ぎようとしていますね。
遅ればせながら、皆さま本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

今年も十木舎の現場日記では、建築中の現場の様子などを
できるだけわかりやすく、また普段目にすることのあまりないことや、
職人さんの仕事風景なども引き続きご紹介できればと思っておりますので、
時折覗いて下されば幸いにございます。

さて、先日京都でも強烈な寒波に襲われ、十木舎が建築中の「岩倉の家」でも
すっかり雪化粧となりました。


青い空と屋根に積もった真っ白な雪

つい先日足場を外して、外観が現れた岩倉の家。

とても綺麗で外壁の仕上がりもよく、感慨深いものがありましたが、
現場はそうも言ってられません。

現場にやっとたどり着いたのものの、駐車スペースの雪かき
が待っていました。。。

やっとの思いで駐車スペースを確保。

大工さんはこの雪の中も現場で頑張ってくれていました。

内部の造作も佳境に入り、現在大工さんは左官仕上げの下地になるボードを

張っている最中です。



このボードが張れると、大工さんの仕事はほぼ9割方終了です。

続いてはタイル屋さんによるタイル工事や左官屋さんによる壁や天井の

珪藻土の塗作業が始まります


いよいよ現場も仕上げ工事に入っていきます。またその様子もお伝えできればと

思いますのでよろしくお願いします。

森谷